2017年6月30日金曜日

当社のロゴについて

みなさん、こんにちは。IR広報部長の岩田です。今回は当社のロゴについてお話しします。


無限大を表す記号∞がグラデーションしている形となっています。作成者である社長の窪田によりますと、2つの輪の中心の点は菅教授が開発した人工RNA触媒であるフレキシザイムを意味しており、特殊ペプチドがどんどん広がっていくイメージを表しています。


そのイメージどおり、当社の契約企業がどんどん増えている状況となっています。







2017年6月28日水曜日

菅教授の講演

みなさん、こんにちは。IR広報部長の岩田です。当社のコア技術の生みの親である東京大学の菅(すが) 裕明教授(当社の社外取締役)が今年の3月2日に行った講演の動画が、主催者である公益財団法人 本田財団のホームページにアップされましたのでお知らせします。

本田財団は、自然環境や人間社会との調和ある科学技術の発展を望んだ本田技研工業の創業者である本田宗一郎氏と、その弟・弁二郎氏の寄付金によって1977年に設立されました。

「異端は認められた瞬間に先端になる -基礎研究からイノベーションへ、日本に例のないバイオベンチャーをつくる-」との演題で、質疑応答を含め約1時間の内容です。最初の約45分は技術の話が中心で、その後の約10分がバイオベンチャーに関する話です。当社を理解するうえで参考になる話が満載ですので聞いてみてください。

なお、この内容は5月28日放送のNHKラジオの文化講演会でも紹介されています。


2017年6月26日月曜日

競合企業について

みなさん、こんにちは。IR広報部長の岩田です。今回はIR活動の中で質問を受けることが多い、当社の競合企業についてお答えします。

この答えは、私が先日、当社のコア技術の生みの親である東京大学の菅 裕明教授(当社の社外取締役)に、特殊環状ペプチドを用いて医薬品開発を行う会社は当社以外にもあるのですか?と聞いた際の答えが一番適切と思いますので、それを記載します。

「ありますが、技術が基本的に違います。他社はファージディスプレイという技術でバクテリオファージというウイルスを使っているのでダイバーシティ(多様性)が低く、10の7乗から8乗ぐらいです。この程度では、製薬企業から提供された標的タンパク質に強く結合して機能する特殊環状ペプチドを一発で見つけることは難しいですよ。これに対して我々の技術は、分子1個にRNAがついているだけの構造の分子で、分子の大きさがものすごく小さく、ダイバーシティは10の12乗(1兆種類)あるため、製薬企業からきちんとした標的タンパク質を提供していただけたらほぼ必ず強く結合する特殊環状ペプチドを見つけ出すことができます。またNメチルアミノ酸に代表される特殊アミノ酸を導入し、ペプチドの安定性・体内動態を向上させることができるのはPDPSしかありません。」

少し専門的な答えですが、結論は当社と同じビジネスモデルの事業を行える競合企業はないということです。

なお、菅教授は特殊環状ペプチドというカテゴリーを創り出した人物として世界的に知られており、菅教授の発表をずっと追っている菅ウォッチャーと呼ばれる研究者は世界的に増加しています(私も菅ウォッチャーの1人です)。

菅教授の好きな名言がアップル社の創業者であるスティーブ・ジョブズの「絶対にマネのできない、マネしようとすら思わないレベルのイノベーションを続けろ。」です。

2017年6月23日金曜日

モジュラスとの戦略的創薬研究契約について

みなさん、こんにちは。IR広報部長の岩田です。今回は6月20日に発表したモジュラス株式会社(以下 モジュラス)と戦略的創薬研究契約を締結したというニュースを解説します。

今回の提携は低分子医薬品の開発強化ということができます。

当社の強みは、数兆種類の特殊ペプチドからなる独自の創薬開発プラットフォームシステム:PDPSを持っていることです。私はこのPDPSを医薬品に関する“打ち出の小槌”と思っています。当社のことを「特殊ペプチド医薬品」の開発会社と思っている方が多いと思いますが、現在はPDPSから見出された特殊ペプチドを創薬開発手段として用いることにより「低分子医薬品」や「PDC医薬品」の開発も進めています。

当社の新たな提携先であるモジュラスは最先端の計算技術を活用し、高速かつ効率的に低分子医薬品の候補化合物を創出することを目指している創薬ベンチャーです。創薬における計算化学技術分野(computational drug discovery)の世界的リーディングカンパニーである米シュレディンガー社で経験を積んだメンバーを中核として設立されました。

前回ブログで紹介しましたように、当社はJAXAと戦略的なパートナーシップ契約を締結したことで、標的タンパク質と特殊ペプチドが結合した状態での精密なX線結晶構造解析情報が得られることになりました。この情報から標的タンパク質のどこに、どのような形の結合スポットがあるかがわかります。この情報をもとにモジュラスが最先端の計算技術を駆使して迅速かつ効率的に低分子医薬品候補化合物を設計するのです。医薬品の開発は鍵穴と鍵の関係に例えられますが、当社が鍵穴の形状に対する精密な情報を提供し、モジュラスがその形状にピッタリの鍵を設計し作成するイメージです。

低分子医薬品の創製には行き詰まり感が指摘されていましたが、両社の最先端技術を組み合わせることで、これまで低分子医薬品の開発が困難だった標的タンパク質に対して、低分子医薬品の候補化合物の設計、創出が可能になると期待されるのです。

日本証券新聞に載りました

みなさん、こんにちは。IR広報部長の岩田です。私事ですが、6月19日に日本証券新聞の取材を受けました。それが22日付の1面に掲載されました。約1時間のインタビューを先方がまとめたものです(事前のチェックはありませんでした)。

先方のご厚意により、ブログ掲載を認めていただきましたので紹介します。

2017年6月21日水曜日

JAXAの高品質タンパク質結晶生成実験について

みなさん、こんにちは。IR広報部長の岩田です。今回は6月9日に発表したJAXA(ジャクサと読みます)と高品質タンパク質結晶生成実験において、協力関係を発展させた戦略的なパートナーシップ契約を締結したというニュースを解説します。

JAXAの正式名称は国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構です。JAXAは地上約400㎞上空に建設された国際宇宙ステーション(ISS)の中に、「きぼう」日本実験棟をもっています。そこで宇宙飛行士たちが微小重力環境(地上の100万分の1の重力)で行う高品質タンパク質結晶生成実験が当社の創薬開発にとても重要な情報を与えてくれるのです。ちなみに、アニメ「宇宙兄弟」のヒロイン・せりかは、宇宙飛行士になる目的を、父親が発症した難病の治療薬をISSの無重力空間の中での実験で見つけるためと言ってました。

医薬品の開発とは、病気の原因となっている生体内物質(主にタンパク質からできています)を見出し、この標的タンパク質に強く結合し機能を阻害する化合物を探し出すことから始まります。

今回の標的タンパク質はHER2(ヒト上皮細胞成長因子受容体2)という物質です。HER2(ハーツーと読みます)は医薬品の開発では有名な標的タンパク質で、乳がん患者の25~30%は腫瘍細胞の表面にHER2が過剰に発現しており、このタイプの患者はがんの進行が早く、転移しやすいことが知られています。

当社は独自の創薬開発プラットフォームシステム:PDPSを用いて、HER2と結合する特殊環状ペプチドを見出しています。この特殊環状ペプチドを用いて、PDC(ペプチド‐薬物複合体)医薬品の開発を進めています。しかし、これまで特殊環状ペプチドがHER2のどの箇所に、どのように結合しているのかという結合様式についての3次元画像情報は得ていませんでした。

当社はこの情報を得るためにJAXAに一連の作業を委託しました。「きぼう」日本実験棟には、タンパク質を結晶化させるための「タンパク質結晶生成実験装置」が備え付けられています。まず、HER2と特殊環状ペプチドを結合させたものを、この装置を用いて結晶化させます。ほぼ無重力の環境下で作った結晶は、地上では得ることのできない高品質の結晶が得られます。これを地上に持ち帰り、日本が誇る大型放射光施設「SPring-8」でX線を照射し、その反射(正式には回折)情報をもとに特殊環状ペプチドとHER2の結合様式が精密な3次元画像情報として得られたのです(これをX線結晶構造解析といいます)。

しかも明らかになった結合様式は、これまでに知られていない極めてユニークなものであることも判明しました。今回のことは、当社がHER2を標的に開発を進めている特殊環状ペプチドが有望な候補化合物ということを示唆する貴重な情報であり、さらによいものに磨きあげていく(新薬設計につなげていく)研究開発を加速する効果が大きいと考えられます。JAXAの「きぼう」日本実験棟を利用した一連の作業はまさに「新薬設計支援プラットフォーム」ということができ、当社は協力関係を発展させた戦略的なパートナーシップ契約を締結したのです。

2017年6月20日火曜日

株式分割について

みなさん、こんにちは。IR広報部長の岩田です。当社は6月13日に株式分割に関するお知らせを発表しました。6月30日(金曜日)最終の株主名簿に記録された株主様の所有する普通株式1株につき2株の割合をもって分割いたします。取引所が投資単位は50万円以下が望ましいとしていることや、株式の流動性の向上を図ること等が目的です。

この発表以降、ほぼ毎日、株式分割を得られる取引最終日に関する質問がきておりますので、お答えします。6月27日(火曜日)が権利付き最終日となります(なお念のため、取引先の証券会社にもお確かめください)。ではまた。

2017年6月15日木曜日

官邸 国際広報室が当社の技術紹介動画を作成

みなさん、こんにちは。IR広報部長の岩田です。首相官邸 国際広報室が、日本の先進的な技術を紹介する活動“Innovation Japan”として、当社の技術紹介動画(英語)を作成し、海外に紹介していただきました。国際広報室の皆様、ありがとうございました。

窪田は、『この程、首相官邸国際広報室より我が国の先端技術の一環として当社の技術をご紹介いただいたことは非常に光栄であり、ご紹介に恥じない実績を積み重ねていく使命を強く感じています。

我が国の基幹産業としてバイオの分野が確立されることは誠に重要であり、その一端を当社が担えるように全力で頑張りたいと思っています。

「世界中の病気で苦しんでいる方にありがとうと言っていただける仕事」を目指し今後とも研究開発に精進いたします。』とコメントしています。

2017年6月14日水曜日

ペプチドリーム IR広報ブログを開設しました。

みなさん、初めまして、ペプチドリームのIR広報部門の責任者に就任しました岩田です。当社の現状と将来をわかりやすく、的確に伝えていく一貫として、本日よりIR広報ブログを始めさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

まずは直近の活動報告です。6月6日(火)に社長の窪田が「技術経営・イノベーション シンポジウム」で講演を行いました。今年の2月1日にニュースリリースでお知らせしましたが、当社は一般社団法人 科学技術と経済の会(以下 JATES)が主催する「第5回 技術経営・イノベーション賞」において、「科学技術と経済の会会長賞」を受賞しました。今回のシンポジウムは受賞した先進的事例を広く周知し、更なるイノベーションへのチャレンジを推進する一助とすることを目的にJATESにより開催され、会場となった日比谷コンベンションホール(大ホール)は約140名が出席しました。

窪田は「日本発世界初の特殊ペプチド創薬開発プラットフォームシステムによる新薬開発のイノベーション」という演題で、大学発の優れた技術シーズから創薬開発のプラットフォーム(PDPS)を創り上げ、事業化に導いた過程を紹介しました。当社の事業内容を多くの方々に聞いていただく、いい機会だったと思います。

今回は事後報告でしたが、今後は当社および当社関係者が講演するイベントが開催される場合は事前にみなさまにこの欄でご案内しようと思っています。

ご愛読いただけましたら幸いです。どうかよろしくお願いいたします。